一般社団法人unistepsは、服づくりの現場を訪ね、サステナブルファッションについて学び考えるスタディツアーの募集を開始します。衣服は、誰にとっても身近な存在ですが、出来上がるまでのプロセスは意外と知られていません。1着の服が出来上がるまでの工程を現場で見て、聞いて、学ぶことで、これからの衣服の生産と消費のあり方を考え、サステナブルファッションの実践に繋げていく機会にできればと考えています。国内・国外のツアーをそれぞれ開催しますので、多くの方からのご応募をお待ちしております。
概要:
岡山県倉敷市のデニムブランド『ITONAM』と共同で、デニム生産に携わる工場を見学します。
■主なコンテンツ
・「デニムの基礎知識や問題点、サステナブルな配慮について学ぶ」事前説明会を実施
・デニム用の染色、織り、縫製、洗い加工の工場見学
・寄付しても良いデニムを持参 いただき、布以外(ボタンやラベルなど)を取り外す体験
・染め体験
・意見交換の場
■日程
2024年8月2日(金) – 8月3日(土)
■場所
広島県・岡山県
■お申込
Webサイトの申し込みフォームからお申し込みください。
https://eco.his-j.com/html/itonami/
※募集締切:2024年5月31日(金)
■主なコンテンツ
・服を作るのに必要な原料を作るところから、糸を紡ぐ、織る、編む、染める、縫製、仕上げ の各工程を4つの工場を通して見学
・周辺観光
・意見交換の場
■日程
2024年9月15日(日) – 9月20日(金)
■場所
タイ バンコクを中心に各工場を見学
■申し込み
Webサイトの申し込みフォームからお申し込みください。
https://eco.his-j.com/html/unisteps_thai/
※募集締切:2024年6月30日(日)
主催者メッセージ
1着の服をつくることに、どれだけの人の手がかかっているのかを自分の目で見て学ぶことで、モノ作りへのリスペクトや尊さ、ワクワクする気持ちを感じられると思います。同時に、服作りの全工程の透明性を追うことの難しさも感じられるのではないでしょうか。「生活者として何ができるのだろう?」「適正価格とは?」など、私たちができることを考え、アクションに繋げられるような旅をしませんか?
今年は、ファッション産業の透明性を高めるキャンペーン「FASHION REVOLUTION」が始動してから10年の節目です。 透明性とは、どこで誰がどのような環境で服を作っているのかが分かるようになるということです。環境負荷や人権侵害が懸念される中で、この10年間、世界中の多くの人々がファッション産業には「透明性が必要だ」と声をあげ続けてきました。透明性を実装していくために、服づくりの現場を訪ね、私たちができることを考え、アクションに繋げていきましょう。
FASHION REVOLUTION JAPAN(運営:一般社団法人unisteps)は、未邦訳であった『トレーサビリティ・プレイブック』と『トレーサビリティ・ロードマップ』の2冊を発刊しました。この2冊の発行元であるTrusTraceは、スウェーデンに本拠地を置く、トレーサビリティプラットフォームと関連サービスを販売する事業会社です。FASHION REVOLUTION JAPANは、トレーサビリティと透明性を概念から実践にステップアップする年として、生の情報が詰まったこの2冊を日本の事業者・行政・生活者の皆様にご紹介したいと考え、許可を得た上でTrusTraceと広告や金銭的な取引は一切行わずに邦訳を行いました。
私たちがこの10年で感じた最も大きな変化は、生活者(消費者)が透明性を求めている、ということです。より具体的に言うと、「服を買うことが不安」と言う声を耳にします。自分が購入している服が自然環境や働く人に過度な負担を強いていないか、どのように確かめればよいかわからない、という状況です。値段やデザイン以外の情報も踏まえて、身につける服を選びたいのです。また、この10年でのもう一つの大きな変化は、透明性の担保を支えるテクノロジーやサービスが現れたことです。ブロックチェーン技術や、情報を集約するサイト、さまざまな形で、どのようにファッション産業の複雑なサプライチェーンを可視化できるか世界中でチャレンジが行われています。透明性の担保は、難しいけれど、不可能ではないのです。世界中で多くの人々が「透明性が必要だ」と声をあげ続けた10年。これからの10年は透明性を実装するフェーズになるでしょう。
『トレーサビリティ・プレイブック』は2022年、『トレーサビリティ・ロードマップ』は2023年発刊のため、動きの速いサステナブルファッションの現場ではすでに古くなってしまっている情報も一部あるかもしれません。それでも、透明性に関する情報を包括的に提供できる本書は、皆さんにお伝えする意義があると思い、日本語版を取りまとめることとしました。これらの翻訳書では、欧米の法規制への対応に多くの字数が割かれています。EUやアメリカで一定額以上の売り上げがある日本の一部の大企業以外には、国内には関係のない話と映るかもしれません。しかし、対象となる企業のサプライチェーンに関与していれば対応が必要になってきます。また、日本にも将来的に同様の法規制が広がってくる可能性は十分にありますし、透明性の確保には法規制の遵守(罰金や税関での拘留の回避)以外にも多くのメリットがあります。
2013年4月24日バングラデシュにある「ラナプラザ」という複数の縫製工場が入居するビルが崩壊し、1100名以上の方が亡くなり、2500名以上の方が負傷するという痛ましい事故が起こりました。前日からビルの亀裂が見つかっていたにも関わらず操業を止めなかったことで事故が起こってしまったことから、短納期や工賃の圧迫などファッション産業の構造的な問題、そして「自社ブランドの服を誰がどこで作っているのかわからない」というサプライチェーンの不透明さが浮き彫りとなりました。
この事故を受け、イギリスが本部となり、世界中の消費者がSNSを通して「#whomademyclothes(私の服は誰が作ったの?)」と企業に問いかけるムーブメントとFASHIONREVOLUTIONに発展しました。日本はキャンペーン始動当初の2014年から参加しています。
FASHION REVOLUTIONとは、ひとりひとりが 「私の服は誰が作ったの?#whomademyclothes 」と考えることからファッション産業の透明性を高めていくグローバルキャンペーンです。2014年にイギリスで立ち上がり、現在100を超える国が参加をしています。衣服を作る過程で自然環境に与えるインパクトや、生産に関わる人々の労働環境を把握することで、必要に応じて改善を行うことができます。「透明性」は「持続可能性」の前提となるものです。
FASHION REVOLUTIONはイギリスに本部を構え、約100カ国に支部を持つグローバルキャンペーンです。
ラナ・プラザの事故から 10 年の時に、社会に何を発信するのか。そんな 問いから FASHION REVOLUTION 2023の企画ははじまりました。その 中で、1 着の服の生産背景を長いタグを通して可視化する 「#RememberRanaPlaza Collection」を、 業界を横断して発表するこ とを計画しました。当初 は多くの賛同やポジティブなフィードバックを 頂いたものの、いざ実施に向けて参加企業をつのったところ 実際には多 くの壁にぶつかり、結局実施は叶いませんでした。
ラナ・プラザからの 10 年でファッション産業の透明性が改善したことを 示したかった私たちの思惑とは裏腹に、10 年が経ってもそれができない ことが明らかになりました。参加候補としてお声がけしていた企業から丁 寧な、しかしはっきりとしたお断りのメールが届くたび、少し落胆しなが らも、突きつけられた現実に向き合い、紐解いてみることに価値がある のではないかという考えが強くなりました。実際に、その後実施した企業 アンケートで明らかになった不 参加の理由を見ていくと、日本における 現状と課題が見えてきました。
そこで私たちは、こうした背景や理由を丁寧に明 らかにしていくこと が、日本のファッション産業の現状や課題を浮き彫りにし、また、ステー クホルダー間での思い違いがあれば改善のためにそれを示すこ とができ ると考え、消費者へのアンケートや専門家へのインタビューも実施し、 「#RememberRanaPlaza Collection 断念から考える日本のファッショ ン産業 の現在地」として、多くの人の協力を得ながら本レポートをまと めることとしました。ぜひご一読いただければと思います。
ファッションレボリューションジャパンへのご連絡は
こちらのフォームをお使いください。
メールでのお問い合わせは japan@fashionrevolution.org までお願いいたします。
FASHION REVOLUTIONグローバルが毎年発表するファッション透明性インデックス(FASHION TRANSPARENCY INDEX)2023年版の日本語訳を発表した。最新版レポートによると、ファッション業界は、透明性向上に前進は見られるものの、世界的な不平等と気候変動危機に対処するため、まだ長い道のりを歩んでいる。
READ世界の主流ファッションブランドと小売業者250社を対象に行われた調査社会的・環境的な方針と実践、そしてその影響についての情報をどの程度開示しているかを元にランク付けされています。
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